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VW/フォルクスワーゲンがイタルデザインを買収? [クルマ・カースタイリング]

昨日あたりから、twitter経由などで、
「フォルクスワーゲンが、“あの”イタルデザイン・ジウジアーロ社を買収する」
という噂が上がっています。どうやら欧州メディアの報道のようです。

イタルデザイン/ITALDESIGNといえば、カーデザイン界の巨匠ジョルジェット・ジウジアーロ(ジュジャーロ)氏が1968年に設立したデザイン会社。

単なるクルマ好きのまま大学に入りデザインの専攻となった学生時代の自分にとって、
始めてカーデザインを意識したのが先輩の乗っていた初代ゴルフI。
劇中で水中を走るインパクトで印象に残るボンドカーのロータス・エスプリ。
バイト先のお世話になった方の乗っていたシロッコ。
自動車メーカーに入ってターゲット車として見ていて、svx.jpg
ついに欲しくなって自ら所有していたランチャ・デルタ。
同僚の乗っていたいすゞピアッツァ。
後にマイナーチェンジのデザインに関わったSUBARU・SVX
など、どれも自分のデザイン人生の節目節目で関わってきたクルマばかり。
他にもキャノンのカメラなど、カーデザインはともかく工業デザイン全般を
手がけているデザイン会社ですが、どれも、まさに「これぞ工業デザインのお手本」
というようなデザインばかりで、シルバーのボディで鑑賞に堪えられる
優れたプロポーションと控えめなディテールでまとめあげられています。

そういう意味では、デザインのテイスト的には、スタンダードなクルマを作り続けるVWとの相性は良いでしょうが、工業デザイン界、製造業全体にとって、宝のような存在のデザイン会社が一自動車グループの傘下になること、また、イタリアのデザイン会社をドイツの会社が所有することには複雑な心境です。
けれど、そう言いながらも、スズキがVWのグループなだけに、密かにスズキのフロンテ・クーペの復活も期待している自分が居ます。

ちなみにイタルデザインの共同設立者でジウジアーロ氏のパートナーである日本人、宮川秀之氏は地元前橋市出身で、しかも母校の高校の大先輩ということで、勝手に親近感を感じていて、氏の生き方、行動力には尊敬の念を抱いています。
現在のイタルデザイン社には975名の優秀なスタッフがいるそうで、ある意味、
「今回の買収は、“ジウジアーロと宮川さんのイタルデザイン社”の終わりなのかな?」
と勝手に思っています。

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