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かき氷に思うエクスペリエンスデザイン [ウォッチング/トレンド・マーケット]

先日、天然かき氷を食べに秩父・長瀞に出かけて来ました。
目的地は「天然氷蔵元・阿左美冷蔵 金崎本店」。waiting.jpg
事前情報では
「2時間以上待った。でも待つ価値あり!」
的なコメントも多くあり、早めに出かけ、
午前10時前に着いたのに、既に何重もの列。
覚悟していたものの猛暑での順番待ちは
さすがにきつく、周りでも、
弱音を吐く子供をなだめる大人がチラホラ。
1時間過ぎてた頃に、ようやく入り口。
ここからは古い民家の庭先に案内される
ような雰囲気。
典型的な「ふるさとの夏休み」的な風情で、タイムスリップした印象。
庭先の日よけ、テーブル、椅子。そしてそこそこに盆栽や古物。
テーブルに案内された後も盆栽や民家の軒など見て退屈しません。azamireizou1.jpg


ここの氷、なぜこんなに有名かというと、
宝登山の源流水を凍らせて、
平安時代から続く伝統的製法と
真冬の寒さで氷を育てた天然氷で、
切り出した後は氷室に貯蔵しておいて、
シーズンになるとかき氷が作られます。
つまり、水も天然、氷も天然ということです。

待つ事数分。ようやくかき氷が運ばれてきました。
黒蜜せん茶あずき、アールグレイ、氷蜜シロップ、白桃シロップ。
自分は黒蜜せん茶あずきを食べました。で、出てきた言葉は?
「フーッ。旨い。待った甲斐があったね。」azamireizou3.jpg
と、やはり皆さんのコメントと同じセリフ。
純粋に氷の味を堪能できる「氷蜜」という
シロップだけのかき氷を頼んだ息子が、
上手い表現をしました。
「雪を食べている感じ。」
まさにその通り。結局、かき氷としては
高価な値段でも、真夏に1時間以上並んでも
食べる価値ありという結論になりました。

かつては「海外から初上陸」などとうたわれるアイスやスィーツなど、プロモーションを経て行列や話題が生み出されていたこともありますが、エコロジーや食の安全など叫ばれている現代とあっては、こういう天然に徹した日本らしさを感じさせる“本物”の食べ物には、行列に並んででも、遠方から足を運んででも「食べてみたい」と思わせる要因が沢山あるのでしょう。並んで、異空間に入って、口の中で一瞬で溶けていく氷に、冬の間山の上で氷ができる時間を感じる。まるで、「日本の夏・かき氷」のテーマパークパークのようでした。
天然氷の製作過程のストーリー性、空間と食感の五感体験、待ち時間から門をくぐるシナリオ性、ネットや口コミから与えられる情報と体験の連鎖など、まさに、「天然氷蔵元・阿左美冷蔵」というブランド体験の夏の一日でした。

阿左美冷蔵 公式サイト
http://rose.zero.ad.jp/vodka/

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コメント 1

rb4

はじめまして。
とてもおいしそうなかき氷に思わずコメントさせていただきました。
夏に食べるかき氷のおいしさは、感動すら覚えますよね。
" 天然氷蔵元・阿左美冷蔵 " 参考にさせていただきます!
by rb4 (2009-08-25 16:10) 

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